J-REITと不動産投資型クラウドファンディングはどう違う? それぞれのメリット・注意点は?

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不動産投資型クラウドファンディングのメリット、注意点、税金

一方、不動産投資型クラウドファンディングはどうでしょうか。

メリット1:投資物件を選べる

不動産投資型クラウドファンディングは、どの物件に投資するのかが明確です。その意味では、自分が不動産を買って運用する、不動産投資のイメージに近いでしょう。物件ごとにしっかりと検討ができるので、納得して投資に取り組めます。

メリット2:1万円から始められる

不動産投資型クラウドファンディングは、1口1万円からでも始められるので、大変始めやすい投資です。

メリット3:損をしにくい仕組み

不動産投資型クラウドファンディングでは、優先劣後方式がとられていることで、損失を出しにくい仕組みが採用されています。これは、投資家だけではなく運用会社も出資をして、損失が出たら運用会社が損失を引き受けることで、投資家の損失が限定的になるという仕組みです。

優先劣後方式


図:筆者作成

注意点1:現金化しにくい

不動産投資型クラウドファンディングは市場で取引されませんので、運用期間中は、基本的に解約はできず現金化ができません

注意点2:投資をしたら待つしかない

不動産投資型クラウドファンディングはいったん投資を始めたら、運用期間が終了するまでは何もすることはないと考えて差支えありません。投資内容の変更などができないのですが、逆に考えるとほったらかしいでいいとも言えます。
本業が忙しい会社員など、不動産投資のわずらわしさ抜きで運用できるので、かえってメリットに感じる場合もあるかもしれません。

税金

不動産投資型クラウドファンディングの配当は雑所得です。配当金から20.42%の税金が差し引かれて受け取ることになります。会社員の場合、給与所得と退職所得以外の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要になります。

J-REITと不動産投資型クラウドファンディングの違いを、表でまとめました。

J-REITと不動産投資型クラウドファンディングの違い


図:筆者作成

自分の投資スタイルに合うものを選ぼう

J-REITと不動産投資型クラウドファンディング、どちらも少額から始められる、不動産を対象にした投資ですが、いろいろな違いがありました。
預貯金の残高や、運用期間、投資目的や投資スタイルの好みに合わせて選ぶといいですね。まずは、どのような投資先になっているか、チェックをしてみてはいかがでしょうか。

執筆者:ファイナンシャルプランナー(AFP) タケイ 啓子

タケイ 啓子

ファイナンシャルプランナー(AFP)。 36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務...

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