20代の転職。タイミングはいつがいい?

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20代の転職には、その後のキャリアをどう形成してくかでタイミングが異なります。また、企業側も優秀な人材の確保のために中途採用を積極的に行うようになってきています。ベストのタイミングはいつなのか、キャリア別に解説します。

20代キャリアチェンジの転職

未経験の仕事へキャリアチェンジのため転職しようと思うのであれば、入社から3、4年目が1つの目安となります。大学卒業の22歳で入社したとすると、25歳から26歳くらいまでになります。この時期の人を第二新卒と呼び積極的に採用している企業もあるようです。

なぜ、3、4年かというと、石の上にも3年という言葉があるように、3年たてば一人前との考え方もあり、仕事もビジネスマナーも、ビジネススキルも一通り身についている時期なので採用する企業側も今後の成長の可能性や、将来性を重視して積極的に採用しています。また、あまり早すぎる転職は企業にとって不安材料のため受け入れにくいということもあります。

20代キャリアアップの転職

未経験の仕事への転職に比べて、同じ業種でさらなる理想や可能性を求めて転職するのであれば、やはり経験やスキルが求められます。採用する企業側も、今までどんな知識を持ち、経験を積み、それをもとに今後どのようなキャリアを築いていきたいのかというのが面接でも求められるでしょう。

ある程度の知識や経験を持っているとすると、入社から5、6年、27歳から28歳くらいがベストのタイミングでしょう。同業種であれば、知識や経験は多い方がいいので、28歳を過ぎているからと言って難しくなるというわけではありません。まだ経験が足りないと思うのであれば、納得のいく時期まで経験を積んで自分の価値を上げてからの転職でも遅くはないでしょう。

失業保険はいつからもらえる?

転職先の会社が決まっていて、期間を空けることなく勤務できるのであれば、収入が途絶えることはありませんが、転職先が決まっていない場合は、収入を確保する必要があります。

そんなとき心強い味方なのが、雇用保険の「失業給付」です。失業給付は雇用保険の加入期間によって支給日数が異なり、退職理由によって支給開始までの日数が違います。

転職で会社を辞めるときは退職理由が「自己都合退社」となり、ハローワークでの手続きの日から7日間の待機期間とさらに3ヶ月の給付制限があります。例えば、3月31日に退職し、手元に書類が届くのが約2週間後、4月15日に手続きをしたとすると、7日間の待機期間後の4月21日から3ヶ月の給付制限期間となります。給付制限期間終了後に失業認定されると基本手当が入金されますが、実際には退職してから4ヶ月くらいかかります。現実的には4ヶ月の間に再就職する人が多く、受け取る人は少数のようです。

<基本手当日額の計算方法>

賃金日額=過去6ヶ月間の賃金総額÷180
出典:ハローワーク

失業手当はもらえなくても、再就職手当がもらえることも

失業給付を受け取るまでは4ヶ月くらいかかりますが、その期間に要件を満たす次の就職先が決まると「再就職手当」を受け取ることができます。
再就職手当は、失業給付の所定給付日数の残り期間によって違い、3分の2以上残っていれば70%、3分の1以上残っていれば、基本手当の60%が残りの日数分支給されます。
自己都合退社の場合の、給付制限3ヶ月の期間も対象になりますので、忘れず申請するようにしましょう。
例えば、基本手当日額4000円、所定給付日数90日の人が、給付制限期間中に再就職した場合、給付率は70%なので4,000円×90日×70%=25万2000円となります。

出典:ハローワーク再就職手当のご案内

まとめ

新卒で入社した会社で一生働くというより、転職をしてキャリアアップという考え方が一般的になってきています。企業側も積極的に中途採用をしています。
ベストなタイミングを選ぶことで理想の転職をすることができることでしょう。しかし、転職によって、収入が一時的に減る可能性もあります。失業保険の給付を期待するよりも、家計がやりくりできるだけの貯金をしておくことが大切です。

黒須 かおり

ファイナンシャルプランナー CFP® 女性を中心に、一生涯を見守るFPとしてmoney&キャリアのコンサルティングを行う。幸せになるためのお金の知識...

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