株主優待の落とし穴! 気を付けたい優待による無駄遣いとは

株式投資

優待廃止に合わないために

株主優待を実施している企業は、「多くの方に株主になって欲しい」というメッセージを込めていると考えていいでしょう。
しかし、いくら魅力的に思える株主優待を出している企業でも、その企業の業績が悪化すると、株主優待制度が廃止となるケースは決して少なくありません。

優待廃止となるということは、株価も下がる可能性がありますので、優待廃止銘柄を選ばないための視点をもつことは重要です。
とはいっても、なかなか、その見極めをすることは投資上級者でも難しいといえますが、目安としては、次の2点に注目するといいでしょう。

①会社の業績はどうか、利益が出ているか

一概には言えませんが、会社の業績をチェックして利益が出ていない、つまり赤字になると業績が悪化している可能性があり、株主優待を廃止することもあるかもしれません。
株式の購入時、保有中も会社の業績はしっかりチェックしましょう。
同時に、今後の経営方針なども確認しておくといいですね。会社の将来性が表れます。

②他社と比較して極端に優待利回りが高くなっていないか

投資初心者にとっては短期的な株価上昇を狙うより、株主優待を目的にした株式投資は長期保有しやすく取り組みやすい投資方法です。
ただし、なかには会社の実力以上の株主優待を出している銘柄もありますので、優待利回りの高さで飛びついて買ってしまわないようにしましょう。
業績次第で株主優待制度が廃止となる可能性もあるので注意が必要です。

以上のようなポイントに注目して、購入前には業績や将来性を研究するといいでしょう。

優待欲しさの無駄遣いには気を付けて

権利確定日や保有株数・期間等の注意点には気を付けていても、ウッカリしやすいのが、ご自身が使えない優待銘柄を買ってしまい無駄遣いにならないようにしましょうという点です。

高い優待利回りが魅力的な銘柄でも、自分が利用できなければ意味がないといっていいでしょう。
たとえば、株主優待でレストランの食事券をもらったものの、「よく考えると近所にはなかった」なんてことになってしまうと、ただの無駄遣いとなってしまう可能性があります。

ついつい、一見のオトクさに目を奪われて思わず買ってしまったなんてことは、日々の買い物でも誰もが陥る可能性のある「落とし穴」です。
日々の生活でご自身が有効に使える優待品であるか、という視点も忘れずに株主優待は選ぶようにしましょう。

まとめ

権利確定日が異なる優待銘柄を上手く選んで、毎月、株主優待を楽しむといった方法もありでしょう。
企業の業績や優待内容をしっかりチェックして、上手に生活の楽しみに活用してみてください。

執筆者:てらのファイナンシャルプランニングオフィス代表/CFP・1級FP技能士 寺野 裕子

小林 裕子

ひろファイナンシャルプランニング代表 CFP ・1級FP技能士 2008年FP相談業務開始。 2014年事務所運営スタイルを金融機関等からの紹介手数料を一切...

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