医療費が高額になったらお金が戻ってくる!高額療養費のしくみとは

介護・医療

高額療養費を申請するには

高額療養費の申請は、加入している健康保険によって異なります。
あなたが会社員で、会社の健康保険に加入しているのであれば、会社の健康保険事務担当者を通して申請します。
国民健康保険に加入しているのであれば、市役所、区役所、町役場の健康保険の窓口に申請します。
どちらの場合も「高額療養費支給申請書」を提出し、約3カ月後に自己負担限度額を超過した医療費が払い戻されます。

もしあなたが、事前に負担する医療費が高額になると分かっているのであれば、各窓口で「限度額摘用認定証」を請求しておきましょう。
あらかじめ、病院に限度額摘用認定証を提出しておけば、窓口負担は自己負担限度額までとなります。あとから戻ってくるとはいえ、高額な医療費を払う負担が軽くなるので助かりますね。

高額療養費制度の対象は保険診療の範囲のみ

高額療養費の対象となる医療費は、健康保険が適用される治療費のみで、保険外のものは対象ではありません。
たとえば、入院費用のうちの「食費」、入院中の光熱水費が対象の「居住費」、1~4人以下の部屋などに入院した際の「差額ベッド代」、公的医療保険の適用にならない「先進医療費」は対象とはなりません。
つまり、健康保険で適用される治療費とは、3割負担の治療費や、投薬代のみです。

また、歯科で行う人工的な歯の根っこを埋め込むインプラント、美容や審美を目的とした審美矯正・ホワイトニング、眼科で行うレーシックのような自由診療も、高額療養費から外れます。

万が一に備えよう

高額療養費は、急な医療費の負担を緩和する大変便利な制度です。万が一に備え、申請方法などを確認しておきましょう。
ただし、全ての医療費が対象となる訳ではないため、違いを理解することも重要です。

執筆者:2級ファイナンシャル・プランニング技能士 舟本美子

舟本 美子

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」 会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。 あなたに合った...

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