金投資「地金型金貨」の特徴やリスクまとめ

金投資

金投資のひとつ「地金型金貨(じがねがたきんか)」とは、投資用金貨のことです。金の延べ棒「金地金(きんじがね)」同様、毎日の金価格に応じて価格が変動します。
今回は、「地金型金貨」の特徴やリスクについて解説します。

金投資「地金型金貨」の特徴

金貨には記念硬貨などの収集用金貨と、投資用として発行される「地金型金貨」があります。
収集用金貨は骨董価値や希少価値によって金貨に含まれる金の価値より高い価格で取引きされ、人気が下がれば取引価格が下がります。一方、「地金型金貨」は投資用金貨であり、地金価格に連動して価格が変動します。

「地金型金貨」は各国政府が発行していて、オーストラリア政府の「カンガルー金貨」やオーストリア政府の「ウィーン金貨ハーモニー」、カナダ政府の「メイプルリーフ金貨」などがあります。「金地型金貨」は予算に応じ1枚から購入できるので少額から金投資をはじめることが可能です。「金地金」の重要はグラム表ですが、地金型金貨はトロイオンス(オンス)の表示になります。

一般的には、10分の1オンス(約3グラム)4分の1オンス(約7グラム)、2分の1オンス(約15.5グラム)、1オンス(約31グラム)の4種類の重さより購入できます。

金投資「金地型金貨」のリスクと注意点

株式などの運用商品と異なり、「金地型金貨」は売却しないかぎり現物資産として手元残りますが、リスクと注意点があります。

●元本割れのリスク
金価格は毎日変動するため、購入した価格より売却する価格が低ければ損失となります。

●プレミアムが上乗せされている
「地金型金貨」には加工コストや流通コストなどが上乗せされていて、この上乗せ分をプレミアムといいます。売却する時もプレミアムが上乗せされるので、「金地金」に比べて損ということはありませんが「地金型金貨」は「金地金」と比べると、1グラムあたりの換算金額は割高になります。

●保管する際に注意
金貨に傷がつくと価格が下がる場合がありますので、保管する際には注意が必要です。また、傷が大きい場合はプレミアム分の価値を差し引いた価格になるので、金貨を取り扱う際には傷がつかない様に細心の注意が必要です。

他の金投資商品との比較

●「金地金」
「金地金」では500グラム未満のものについては、4000円~1600円程度のバーチャージがかかります。500グラム未満の金投資であれば、バーチャーチがかからない「地金型金貨」の購入がよいでしょう。

●「純金積立」
毎月の1000円などの少額からはじめられ、自動で積み立てることができるので店舗に行く手間がありません。

●「金ETF」
「金ETF」は金価格に連動した上場投資信託につき、信託報酬手数料がかかります。目安としては0.5%程度になり、他の金投資商品の中では手数料としては安いです。

金投資「地金型金貨」の活用ポイント

「地金型金貨」はデザイン性の高さも魅了です。家族へのプレゼントやコレクション用として保管しておくこともできます。資産形成のうち、保管させしっかりしておけば、現物資産としては手軽に購入でき、売却価格もタイミングを図ることができます。

まとめ

カンガルー金貨のように保護カプセルに入っている「地金型金貨」であれば、投資用としてだけでなく、デザインを楽しみながら少しずつ増やしていく資産として最適です。

今関 倫子

ファイナンシャルプランナー 外資系保険会社勤務中に、AFP資格取得後、独立系FP事務所に転職。ファイナンシャルプランナーとして活動し、女性を中心に年間のべ2...

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