太陽光発電で損しないために!成功&失敗事例から学ぶ注意点

太陽光発電で損しないために!成功&失敗事例から学ぶ注意点
マネーケア

円安の影響でさまざまものが値上がりし、さらにウクライナ危機によって燃料費も高騰しています。暑い夏や寒い冬はやってくるので、エアコンや暖房機器は欠かせません。そこで注目されているのが太陽光発電です。ちょうど我が家でも導入を検討している太陽光発電。設置にかかる費用やメリット・デメリットを考え、成功&失敗事例から学んでいきたいと思います。

太陽光発電って設置した方が良いの?

以前から太陽光発電導入は推進されていましたが、正直、肌感としてそこまで身近なものではありませんでした。

3年前に家を購入する際も、ハウスメーカーとの話し合いで強く提案されることはなく、むしろ「もう少しあとの方が太陽光発電にかかる機器などが進化するかも」という程度。

しかし最近の世界情勢を考えると「太陽光発電できた方が何かとお得なのかも」と考えるようになりました。そんなとき、東京都が新築住宅に太陽光パネル設置義務付の方針を打ち出したのです。

私が住んでいる地域では義務化の話はありませんが、今後の燃料費や電気代の高騰を考えると、がぜん太陽光発電に興味が。まず私が疑問に思ったことをピックアップしました。

設置費用は?

太陽光発電導入でやはり気になるのは設置費用です。資源エネルギー庁が2021年に発表した「太陽光発電について」によると、システム費用は年々減少傾向にあります。

住宅用太陽光発電全体のシステム費用平均値(工事費込み)は28万円/kW。平均的な住宅では5kWほどの容量のため、28万円/kW×5kWで140万円ほどです。

税金は?

次に気になったことは税金です。太陽光発電の導入で「固定資産がアップする」、「確定申告しなければならない」ということを耳にしたことがありました。

調べてみると、住宅用太陽光発電を個人で利用するだけであれば、基本的には非課税。ただし、産業用とみなされるほど容量が大きかったり、太陽光パネル一体型の屋根を使ったりすると固定資産がアップします。

確定申告に関してですが、給与所得者が太陽光発電を個人で利用し、その余剰電力を売却して得た収入は雑所得に該当するようです。この場合、給与所得以外で得た収入が年間20万円以上になると確定申告しなければなりません。

新築で設置した方が良い?後からでもOK?

私の場合、すでに家を購入しているため後からの設置になります。やはり新築時に設置した方が良かったのでしょうか?

答えはYes。

新築で設置すると太陽光発電設備の費用を住宅ローンに組み込め、低い金利で返済していくことが可能です。後付けとなると住宅ローンとは別のローンとなるため、金利が高くなる傾向に。ただし、貯蓄して現金一括で支払えば、ローン金利は気にならないでしょう。

あとは見た目の問題です。新築であれば設計段階で外観に馴染むように設置できますが、後付けの場合は限界があります。トータルで考えれば新築時の設置がおすすめではありますが、細かい部分を気にしなれば後付けでも問題ないでしょう。

損しない?

私の周りでも太陽光発電を始め、得をした人とそうではない人に分かれます。太陽光発電導入で損しないのでしょうか?

さまざまな情報を調べてみると、以下のようなことが考えられました。

  • 設備を相場より高く買った
  • 発電シミュレーションが現実的ではない
  • 工事不良の対応ができない
  • 何らかの不具合を見つけられず発電力低下

太陽光発電を導入する場合には、自分の家の構造で太陽光発電できるのか、設備費用は相場より高くないか、信頼できる業者なのか、定期的なメンテナンスやチェックをしてくれる業者なのかなどをしっかりリサーチして決定すれば、太陽光発電で損するリスクを軽減できるでしょう。

太陽光発電を設置するメリットとデメリット

太陽光発電設置の疑問点を解消した上で、太陽光発電を設置するメリットとデメリットを私なりに考えてみました。

メリット

太陽光発電設置のメリットは以下の通りです。

  • 電気代の削減
  • 災害時も電気が使える
  • 売電収入を得られるかも

自分の家の容量にあった太陽光発電設備を、さまざまな観点からシミュレーションした上で導入すれば、電気代が0円にならないにしても今よりは削減できます。蓄電池も設置すれば、災害時に電気を貯め使うことも可能です。

太陽光発電がうまくいけば、売電収入を得られるかもしれません。「太陽光発電=電気代0円」と考えると、そうならなかった場合に「損した」と思うでしょう。しかし「うまくいけば…」と考えておけば「損した」と思うことはないはずです。

デメリット

デメリットは以下の通りです。

  • メンテナンスが必要
  • 天候によって左右される
  • 業者の選定に注意が必要

太陽光発電設備の定期的なメンテナンスをしなければ、発電力低下につながることも。保証期間内であれば、無料でメンテナンスできるケースがあります。しかし放置しておいたために、壊れたときには保証期間外ということもあるようです。

当たり前のことですが、雨の日が続く場合には太陽光を集められません。自然を相手にした電力であることを忘れてはいけませんね。

そして何より難しいのが、太陽光発電設備設置を行う業者選びです。何社か相見積もりをとったり、スタッフの対応などをチェックしたりして選ぶ必要があるでしょう。

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nobii

大学卒業後金融機関に勤務。 現在はライターとして幅広い分野の記事を執筆中。

プロフィール

監修者: 千見寺 拓実

株式会社インヴァランス 1994年生まれ。静岡大学卒業。2017年に株式会社インヴァランスに入社。 2級ファイナンシャルプランニング技能士

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