わずか11円の手数料で218億円送金、仮想通貨の底力

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とあるビットコイン利用者が、2018年10月16日に、わずか0.1ドル(10月現在のレートで約11円相当、以下の円表記も10月のレートで概算)の取引手数料で29,999BTC(約1億9,400万ドル=218億円相当)を送金しました。

取引額の規模もさることながら、その手数料の低さが話題になっています。なお、銀行を通じた送金では、この10万倍以上の手数料がかかると言われています。

ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨では、マイナーに報酬を支払う必要があるので、取引手数料が高くなると言われます。しかし、今回の取引で、国際決済における仮想通貨の潜在力が示されました。

例えば、英国に本社を置くTransferwiseという企業では、銀行送金から無駄をなくし、安価な手数料での送金を実現するサービスを提供しています。しかし、同社のサービスを用いても、100万ドル(約1億1,000万円)の送金には7,500ドル(約84万円)以上の取引手数料がかかります。

7,500ドル(約84万円)という金額は、100万ドル(約1億1,000万円)の1%未満なので、割合で考えると安価な手数料と言えます。しかし、ビットコインでは1億9,400万ドル(約218億円)の取引を、わずか0.1ドル(約11円)で行えたのです。

今回示されたように、大口の取引では仮想通貨は安価な取引を実現できますが、小口の取引での手数料は相対的に高いといえます。

しかし、オンチェーンやレイヤー2での解決策により、仮想通貨のスケーラビリティ問題は改善してきているので、やがては小規模な取引も安価な手数料で行えるようになると期待されています。

取引規模の大小にかかわらず、同じ手数料が掛かるというブロックチェーンの特性を考えると、中短期的にはオフショア銀行市場の投資家や企業が仮想通貨に目を向けるかもしれません。この市場の規模は30兆ドル(約3,400兆円)と言われています。

10ドル(1,100円)程度の取引に0.1~1ドル(約11~110円)の手数料を支払うのは、割高で実用的ではないかもしれません。しかし、大規模な取引も同じ手数料で行えることは、従来のシステムに対する仮想通貨の明確な利点だと言えるでしょう。

ワザモノ編集部

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