資産運用に活かせる資格5選! 特徴は?難易度は?

資産運用に活かせる資格5選! 特徴は?難易度は?
マネーケア

資産運用では、自分のお金を投資に回して増やします。大切なお金をかけて投資をするのですから、「資産運用の正しい知識を身につけたい」と思うのは当然でしょう。資産運用の正しい知識を身につけるのに最適なのは、資産運用に活かせる資格を取ることです。

今回は、資産運用に活かせる資格を5つご紹介。資格の特徴や難易度をまとめて解説します。

資産運用が学べてスキルアップもできる

世の中には、さまざまな資格があります。資産運用に関する資格も、いっぱいあります。資産運用に活かせる資格を取ることで、資産運用の正しい知識が身につけられるでしょう。また、さまざまな資格を持っていれば、就職・昇進・転職などの際にも役立つこと間違いなし。資産運用を学び、資産運用に関する資格を取れば、お金を増やしながらスキルアップできて一石二鳥です。気になる資格があったら、ぜひ勉強してゲットしましょう!

資産運用に活かせる資格1:FP(ファイナンシャル・プランナー)

FPは、ひとことでいえばお金の専門家。顧客が叶えたい夢や目標にかかるお金を見積もって資金計画を立て、実現に向けてサポートする仕事です。FPが資金計画を立てるには、家計に関わりのある金融、税制、不動産、住宅ローン、生命保険、年金制度などの、幅広い知識を活用する必要があります。その知識を学べる国家資格がFPです。

FPの試験は、正確には「ファイナンシャル・プランニング技能検定」(FP技能検定)といいます。FP技能検定には、1級・2級・3級の等級があり、大きく次の6分野を学びます。

①ライフプランニングと資金計画
②リスク管理
③金融資産運用
④タックスプランニング
⑤不動産
⑥相続・事業承継

資産運用が関わるのは③の金融資産運用。預貯金、投資信託、債券、株式投資、外貨建て商品、さらには保険や金融派生商品(先物・オプションなど)といったものまで体系的に学べます。

また、FP技能検定では資産運用にかかわらず、お金に関わる幅広い知識が身に付くのが特徴。とくにFP3級では、日常生活でも役立つお金の情報が満載ですので、資産運用に限らずどなたでも役立つ内容です。なお、FP1級の受験には5年以上(FP2級取得者は1年以上)の実務経験が必要です。

FPの資格データ

【主催団体】
日本FP協会
一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)

【試験時期】
5月・9月・1月
FP3級・2級には学科試験(午前)と実技試験(午後)がある
FP1級は年1回、9月のみ実施

【難易度の目安】(5段階評価)
FP3級:★
FP2級:★★
FP1級:★★★★

【合格率】
FP3級:学科83.37%、実技90.33%
FP2級:学科49.20%、実技62.11%
FP1級:93.8%
(※FP3級と2級は2022年5月試験、1級は2021年9月試験の結果より)

【受験料】
FP3級:8,000円
FP2級:11,700円
FP1級:20,000円

資産運用に活かせる資格2:簿記

簿記とは、会社のお金のやり取り(取引)を帳簿に記録することです。

普段、お金がいくら入ってきて、いくら使って、いくら残ったかを把握するために、家計簿をつけている人もいるでしょう。また、子どもにお金の使い方を振り返るように、お小遣い帳をつけさせている人もいると思います。家計簿やお小遣い帳は、基本的に自分だけが見るものなので、どのように記録しても自分さえわかればそれほど困りません。

しかし、会社の場合は、会社の取引を誰にでもわかるように記録する必要があります。さらに、株式市場に上場する企業の場合、毎年決算書を作って公表するルールになっています。簿記を学ぶと、そうした「誰にでもわかる記録」のルールがわかるようになります。

簿記の試験でもっとも知られている試験は「日商簿記検定試験(日商簿記)」です。日商簿記には、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級の5種類の等級があります。資産運用に役立てるには、会社の決算に関する内容が出題される3級以上がおすすめです。

上場企業が公表する決算書には、会社が持っている資産の状況を示す貸借対照表、会社の利益を示す損益計算書、会社の現金の動きを示すキャッシュフロー計算書などがあります(これらを合わせて財務三表といいます)。簿記の知識があれば、財務三表を見ることで、会社の安全性、収益性、成長性などを読み解く「財務分析」ができるため、銘柄選びにも役立つでしょう。

簿記の資格データ

【主催団体】
日本商工会議所・各地商工会議所

【試験時期】
6月・11月・2月
1級は年2回、6月と11月の実施

【難易度の目安】(5段階評価)
3級:★★
2級:★★★
1級:★★★★★

【合格率】
3級:45.8%
2級:26.9%
1級:10.1%
(※2022年6月試験の結果より)

【受験料】
3級:2,850円
2級:4,720円
1級:7,850円

資産運用に活かせる資格3:証券外務員

証券外務員は、銀行や証券会社などの金融機関で預金・保険・国債・外貨預金・投資信託・株式などの金融商品を販売するために必要な資格です。金融商品の営業マン必須の資格といってもいいでしょう。ですから、銀行・証券会社・保険会社などの金融機関に勤める人や、金融機関に就職・転職を目指す人が多数受験しますが、もちろん一般の方も受験可能です。

証券外務員では、株式・債券・投資信託などの商品の知識が身につくほか、証券市場の基礎知識、企業分析の方法などが学べます。FPよりも投資を中心にした内容です。また、金融商品取引法など、商品販売に関する内容も含まれるのが特徴。金融商品についての深い知識が得られます。

証券外務員には、一種と二種の2つの等級があります。証券外務員一種になると、リスクの比較的高い信用取引やデリバティブ取引(先物やオプションなど)の知識も学べます。

証券外務員の資格データ

【主催団体】
日本証券業協会

【試験時期】
CBT(試験会場の端末を利用して試験を受ける形式)で、平日ほぼ毎日開催

【難易度の目安】(5段階評価)
二種:★★
一種:★★★

【合格率】
二種:70.5%
一種:71.7%
(※2021年度の結果より)

【受験料】
13,860円

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高山 一恵

(株)Money&You取締役/ファイナンシャルプランナー(CFP) 2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め...

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