不動産投資は証券化の時代 若い人でも始められる5つのメリット

マネーケア

コロナ禍の影響で、家計が大きく変わった人は決して少なくありません。なかには、それまで当たり前のように得られていた収入が、ある日突然断たれてしまうようなケースも。
そんな事例を目の当たりにして、経済的な備えの大切さを実感した人も多いのではないでしょうか。経済的な備えは、貯蓄だけではありません。投資による資産形成も含めて、多様に準備しておくことが大切です。
今回は、不動産投資の証券化の種類やメリットについてお伝えます。

不動産を証券化するとはどういうこと?

不動産投資とは、土地や建物といった不動産を買って(=不動産に投資して)、収益を得る、というものです。
収益は2種類。

①値上がりしたら売却して、売却益を得る=キャピタルゲイン(売却益)
②賃貸に出して、賃料収入を得る=インカムゲイン(運用益)

不動産はインフレリスクにも強く、投資対象として手堅いと言われますが、不動産を購入するには高額の資金が必要です。
そのため、若い人には不動産投資を始めたくても、資金が貯まるまでは我慢せざるを得ない状況が続いていました。資金を貯めても自己資金だけでは足りず、金融機関から借り入れをする必要もあるため、不安に感じる人も少なくありませんでした。

しかし、少額から始められる不動産投資があります。それが、不動産の証券化を利用するという方法
投資家は何千万円もする不動産の実物を買うのではなく、不動産に投資する証券を買います。証券は小口に分けられていますから、投資家は証券を1万円などの少額だけ買って、不動産に投資をすることもできる仕組みです。

不動産の証券化には大きく3つある(それぞれの仕組みを簡単に説明)

1万円からでも不動産投資ができるなら、さっそく始めたいところですが、不動産の証券についてもう少し詳しく知っておきましょう。
不動産の証券には大きくわけて3つあり、それぞれに特徴があります。
自分に合った証券を組み合わせて選ぶことで、より効率的に投資することができます。

REIT(リート)

REITは、Real Estate Investment Trustの頭文字をとった名称で、「不動産投資信託」のことです。アメリカ発の仕組みですが、日本版はJAPANの頭文字を付けて「J-REIT(ジェイリート)」と呼ばれています。

投資信託は、多くの投資家からお金を集めてひとつのまとまった資金にしたものを、投資の専門家が運用する仕組み。運用先は国内外の株式や債券、不動産などです。
REITは、投資信託の不動産版ですから、運用先が不動産に限定されています。不動産はマンションやアパートだけではなく、オフィスビル、ショッピングモール、倉庫、病院など多岐にわたるもの特徴のひとつです。

REITでは、投資家から集めた資金でさまざまな不動産に投資をして、その売却益や賃料収入などの運用益を投資家に還元します。
どのような不動産に投資をするのかは、REITごとに方針が決められているので、利益が見込めそうだと思えるREITを選ぶことになります。

たとえば、マンション・アパートがメインの投資先になっているREITもあれば、ショッピングモールをメインにしているものもあります。地域や規模によって見込める収益も異なってくるでしょう。
そういった点も確認して投資をしていきますが、ひとつひとつの投資先物件は投資家が決めるものではありません。

投資信託は、投資の専門家が運用していますので、投資家が選べるのは運用方針など限定的です。
運用先の不動産物件も自分で選びたい、という場合にはソーシャルレンディングという選択肢も考えられます。

ソーシャルレンディング(不動産投資型クラウドファンディング)

すぐには使わない資金がある場合、できるだけ効率よく運用したいものです。運用にはさまざまありますが、貸し付けをして利息を受け取るというのもそのひとつ。
お金を借りたいと思っている人や会社は少なくありませんが、金融機関から借りるには多くの条件をクリアする必要があります。そのため、なかなか資金調達ができないスタートアップ企業なども少なくありません。

そんなお金を借りたい人と、お金を貸して投資をしたい人を結びつけるのが、ソーシャルレンディングの基本的な仕組みです。

なかでも不動産の購入資金として貸し付ける場合には、不動産を担保とすることができます。金融機関から低金利でお金を借りられない人に貸すと思うと、どうしても不安になってしまいますよね。
しかし、購入する不動産を担保にするので、貸し倒れのリスクは限定的です。

お金を直接貸し付けるには、貸金業の登録が必要ですから、個人がいきなりできるものではありません。借りる人と貸す人との間には、ソーシャルレンディングの事業者が入り、投資家は事業者とやりとりすることになります。
安心して投資をするには、信頼できるソーシャルレンディング事業者を選ぶことが大切なポイントです。投資先の情報公開や実績など、しっかり確認しましょう。

ソーシャルレンディングでは、一般的にどのような借り手なのかという情報は、匿名化しているため投資家からは把握しにくいものとなります。しかし、不動産投資型では情報公開に特別の制限はありません
そのため、借り手や物件の情報も確認することが可能です。
すべて公開している場合ばかりではありませんが、総合的に判断して投資先を選ぶとよいでしょう。

私募ファンド

ファンドとは、投資家から集めた資金を運用する金融商品のことを表します。(また、そのような金融商品を扱う運用会社を指す場合もあります)
ファンドに集まったお金は、投資の専門家が運用します。運用結果の利益は、投資家に還元される仕組みです。ただし、損失を出す場合もあるので、ファンド選びはとても重要です。

ファンドには、不特定多数の投資家を対象にした「公募ファンド」と、特定少数の投資家を対象にする「私募ファンド」があります。
公募ファンドは幅広い投資家を対象にしているので、金融機関の窓口やインターネットサイトから申し込むことができるようになっています。

一方私募ファンドは、50人未満など少数の投資家を対象としています。投資先は高額な物件であることが多いため、ファンドとはいっても投資金額は億単位も珍しくありません。
投資家が限られているのでファンドを売買する市場はありませんが、金融機関が投資家のニーズに合わせてオーダーメイドで運用しますので、しっかりとした目標があれば困ることは少ないでしょう。

では、不動産投資を実物の売買や賃貸などではなく、証券で行うメリットにはどのようなものがあるでしょうか。

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タケイ 啓子

ファイナンシャルプランナー(AFP)。 36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務...

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