車に乗る人でなくても知っておきたい!お得で便利なETC2.0とは?

車に乗る人でなくても知っておきたい!お得で便利なETC2.0とは?
マネーケア

「ETC(イーティーシー)」とは、高速道路などの料金所で支払いを自動化するために用いられているシステムです。ETCの導入により、料金所でも一時停止することなくスムーズに運転ができるようになりました。さらに2016年からはさらに進化したサービス「ETC2.0」が採用され、日常的に車に乗らない人でもお得になると話題です。

この記事ではそんなETC2.0のお得で便利なサービスについて紹介していきます。

多彩なサービスを提供する「ETC2.0」とは

ETC2.0とは、2016年から本格導入がスタートした、新しいETCシステムです。従来型との大きな違いは、料金収受システムだけにとどまらず高速道路を賢く使う情報サービスの基盤へと進化したこと。ETC2.0であれば、渋滞の迂回ルートを示したり、安全運転をサポートしたりといった多彩なサービスが受けられます。

これは全国の高速道路に設置されている通信アンテナ「ITSスポット」とETC2.0に対応した車載器などが、双方向通信を行えるようになったためです。これまでよりもたくさんの情報を高速で集められるようになったことにより、ETCは大きく変化しています。

ETC2.0で追加された新しい機能

ETC2.0では、次のような機能を利用することができます。

渋滞を回避するルートを示す

ETC2.0は、広範囲の渋滞情報を提供することに長けており、カーナビを通じてドライバーに迂回ルートを案内してくれます。さらに、高速道路走行中に渋滞の情報を受けとるたびにルート検索が行われるため、常にリアルタイムで渋滞を回避することが可能です。

また、これまでの渋滞情報システムで使われていた電波に比べ、ETC2.0で利用するITSスポットは桁違いに多い量のデータが集められています。そのためこれまでは最大約200kmの範囲でしか分からなかった道路交通情報が、最大1,000kmの範囲で知ることができます。複数の都道府県を超えるような長距離ドライブも早いうちから渋滞状況が分かるようになり、余裕をもって適切な迂回ルートが選べるでしょう。

安全運転が行えるよう適切な情報を示す

高速道路を走行していると、予期しない車線合流や急カーブなどに遭遇することも少なくありません。ちょっとした判断の遅れが大きな事故にもつながりかねないため、ドライバーの負担は大きなものとなります。ETC2.0は、こうした走行中のリスクとなるさまざまな情報をドライバーにいち早く伝えることで、安全運転をサポートすることが可能です。

例えば、カーブの先に渋滞がある場合には音声と画像で危険を知らせたり、積雪や霧などの走行に影響の出やすい天候情報も静止画をつけて伝えたりと危険を広く認知してくれるのです。さらに、事故が多発する地点でも注意喚起をしてくれるため、ドライバーはより安全に運転することができます。

災害時にも適切な支援情報を示す

高速道路を走行中に、地震などの災害に巻き込まれる可能性もあります。ETC2.0はこうした非常時でも、災害発生状況に応じた情報を提供することが可能です。あわせて、走行可能なルートや緊急の交通規制情報、避難地の場所などさまざまな支援情報を示してくれます。

不測の災害時でも、適切な情報を得られることが事前に分かっていれば焦らず行動できるでしょう。なお、高速道路で地震などが発生した場合には、後方確認を行った後ハザードランプをつけ左側へと停車します。その後ETC2.0に対応したカーナビの提供する情報をもとに行動しましょう。

ETC2.0にはお得な割引や機能も豊富!

ETC2.0を利用すると、次のような便利な機能やお得な割引も受けられます。

高速道路から道の駅へ一時退出しても追加料金なし

全国の高速道路では、休憩施設間が25km以上離れているところが、約100区間あります。そこでETC2.0には、高速道路から道の駅への一時退出を追加料金なしで利用できるような機能が付与されました。

休憩施設同士の間隔が25km以上離れているところでは、インターチェンジから2km以内にある道の駅に一時退出することができるのです。利用条件は以下のとおりです。

  1. 対象:ETC2.0搭載車(全行程で同一のETCカードを利用)
  2. 対象のインターチェンジ(またはスマートインターチェンジ)での、乗り直しかつ同じ方向の利用のみの料金措置
  3. 対象の道の駅に必ず立ち寄ること
  4. 対象のインターチェンジ(またはスマートインターチェンジ)退出後、2時間以内に再流入する

なお、この機能が利用できる区間は以下の23箇所で、今後さらに6箇所増える予定だとされています。(2022年12月現在)

<ETC2.0限定 一時退出「賢い料金」社会実験対象箇所>

エリア道の駅名
東北地方おりつめ、村田、猪苗代
関東地方玉村宿、ごか、木更津うまくたの里、保田小学校
北陸地方親不知ピアパーク
中部地方しらね、もっくる新城
近畿地方若狭おばま、アグリの郷栗東、丹波おばあちゃんの里
中国地方奥大山、舞ロードIC千代田、来夢とごうち、むいかいち温泉、ソレーネ周南
四国地方みまの里、霧の森
九州地方彼杵の荘、えびの、人吉

ETC2.0だけの割引を適応する高速道路や有料道路も

高速道路の中には、一定の要件を満たせば、ETC2.0だけの割引を適応している高速道路や有料道路もあります。2022年12月時点で割引が適応されているのは次の区間です。

・圏央道:茅ヶ崎JCT~海老名JCT、海老名~木更津JCT
・新湘南バイパス:藤沢~茅ヶ崎JCT

混雑しやすい首都高速道路への流入を避け、交通を分散させる環状道路としての働きをフルに活用するために実施されている割引です。

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mihoco

美容技術者からライターへ転職。ワークライフバランスの良い働き方を模索中です。 資産形成にも興味あり。情報を的確にとらえて分かりやすく伝えていけたらと思ってい...

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