流行から1年、コロナでお金の使い方はどう変わったのか

流行から1年、コロナでお金の使い方はどう変わったのか
マネーケア

将来に対する不安から新たにお金をかけた分野

新型コロナウィルスの流行は、先が見通せない不安を私たちに与えました。その不安は、お金の使い方にも変化を及ぼしています。

コロナ倒産や失業が他人事ではなくなった

ここまでご紹介したように、コロナの流行で売り上げが伸びたものがある一方、飲食業や旅行業など、大打撃を受けた業界も少なくありません。

「コロナ禍の個人の家計実態調査2021」(株式会社マネーフォワード)によると、コロナを機に生活防衛意識が高まったという人は、8割以上にのぼりました。コロナ倒産やコロナによる失業などが身近になり、これまでのように「大きな企業に勤めていれば一生安泰」という状況ではなくなってきたと感じる人が多くいるようです。

突然収入がなくなる、働けなくなる、といった事態に備えるために蓄えておくお金を「生活防衛資金」と呼びます。生活防衛資金がいくら必要かは家族構成やライフステージによって変わるものの、半年~2年ほど生活できるお金が手元にあれば安心というのが一つの目安になるようです。

今、生活防衛資金が手元にいくらあるのか、即答できないという人もきっと多いはず。まずは自分が持っている財産を把握して、目安に対して不足しているのかどうかを確認しておきたいですね。

コロナをきっかけに投資を始めた人が多数

コロナによって突然働けなくなり、生活が立ち行かなくなるという事態が多発したことを受け、労働以外で収入を得る方法に着目する人が増えています。

前出の調査では、コロナを機に貯金を始めた・貯金額を増やしたという人が4割、投資を始めた・投資額を増やした人は5割にのぼりました。どんな投資をしているのかを聞いてみると、「NISA・つみたてNISA」と答えた人が7割以上と最も多く、次いで「投資信託」、「個別株」といった順番でした。

NISAは少額から投資ができ、配当金や譲渡益などに5年間税金がかからないといったメリットがある金融商品。NISA口座は1人につき1つしか持てないといった注意点があるものの、初心者にも始めやすい金融商品として認知されています。もちろん投資である以上、損失が出る可能性もありますが、先行きが見通せないに仕事以外に収入源があることは、安心材料の一つとなってくれるのかもしれません。

アフターコロナの世界を生き抜くためには、これまでとは違った生活防衛の方法を考える必要がありそうです。

変化する時代にあったお金の使い方を考えよう

コロナウィルスの出現をはじめ、何かと先が見通せない現代。多くの人が、不安を感じながらも、時代に適応しようとしていることがわかりました。

毎日をストレスなく過ごすには、支出にメリハリをつけ、投資や貯金についても考えておきたいもの。変化し続ける時勢に合わせてお金の使い方を見直し、将来のためにできることを始めておきたいですね。

金谷 ひつじ

フルタイムワーママから、ライターに転向。買い物前にSNSで情報収集するのが趣味。 家事も育児も仕事も趣味も、まだまだ欲張りたい2児のママライターです。

プロフィール

監修者: 千見寺 拓実

株式会社インヴァランス 1994年生まれ。静岡大学卒業。2017年に株式会社インヴァランスに入社。 2級ファイナンシャルプランニング技能士

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