学生時代の年金、追納しないとどうなる?しなくても年金はもらえるの?

マネーケア

学生時代の国民年金保険料を、学生納付特例制度を申請すれば一生支払わなくてよいと思っていませんか?また、そう思っていなくても、そのうち払おうと思ってそのままになっている場合もあるのではないでしょうか。

今回は、学生納付特例制度について、追納の適したタイミング、追納しない場合の年金額など詳しく解説します。

そもそも国民年金の制度とは

日本国内に住むすべての20~60歳までの人は、国民年金の被保険者となり、国民年金保険の納付が義務づけられています。
国民年金保険を納付すると、将来受け取る公的年金の基礎部分となる老齢基礎年金を積み立てることができます。
もし、40年間(480ヶ月)すべて国民年金保険を納めたとすれば、65歳から老齢基礎年金(2021年度:年額78万900円)を受け取ることができます。

なお、老齢基礎年金を受け取るためには、国民年金保険料を納めた期間や保険料を免除された期間などを合計した「受給資格期間」が、原則10年以上必要になります。

学生時代の年金は「免除」ではなく「猶予」

2021年4月分から2022年3月分までの国民保険料は1万6,610円です。
1年間で19万9,320円となります。20歳から国民年金保険料を納付したくても、学生の身では負担が大きいという場合もあるでしょう。
そんな場合に利用したいのが、申請することで在学中の国民年金保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」です。

学生と認められる要件には以下の2つがあります。

①本人の所得が一定以下

特例を受けようとする年度の前年の所得基準が「118万円+(扶養親族等の数×38万円)」で計算した額以下であることです。

②学生である

大学(大学院)、短大、高等学校、高等専門学校、専修学校、各種学校(※)に在学する学生が対象になります。
※各種学校とは、学校教育法で規定されている修業年限が1年以上の課程のものをいいます。なお、一部の海外大学の日本分校も対象となります。詳しくは、日本年金機構の以下のホームページで確認できます。

学生納付特例対象校一覧|日本年金機構

申請は、お住まいの市区町村役場の国民年金担当窓口、または年金事務所へ「国民年金保険料学生納付特例申請書」と、在学がわかる学生証のコピーまたは在学証明書(原本)を提出するだけです。

学生納付特例制度の承認を受け、国民年金保険料を猶予されたからといって安心はできません。
なぜなら、猶予というのは、支払いを先延ばしするだけであり、支払わなくてもよいという免除ではないからです。

学生納付特例制度を申請した時点では、老齢基礎年金の受給資格期間に含まれるだけで、年金の受給額に反映されていません。
将来、満額の年金を将来受け取りたいと考えるのであれば、学生納付特例制度で猶予された期間の国民年金保険料を追納する必要があります。

10年以内に追納しないと、将来、受け取れる年金が4万円減る

学生納付特例で猶予となった期間の国民年金保険料を追納すれば、将来、満額の老齢基礎年金を受け取れます。この追納は、学生納付特例の承認を受けた年度の翌年度から数えて10年以内であれば、保険料をさかのぼって納めることができます。

もし、追納しないままであれば、国民年金保険料を全額納付し受け取る満額と比べて、実際に受け取る年金が少なくなってしまいます。
実際に、どのくらい少なくなるかシミュレーションしてみましょう。

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舟本 美子

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」 会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。 あなたに合った...

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