【体験談】一生安泰!?32歳でメーカー営業から公務員に転職した話

マネーケア

社会人歴が長くなると、今の仕事は好きだけど、このままでは思い描くライフプランが実現できない!という壁にぶつかることもあります。
筆者の知人Bさんもそんな経験から転職をした1人。Bさんの経験から、給料や将来的な展望など、転職時のポイントを考察していきます。
※内容は個人の見解となりますのでご了承ください。

▼プロフィール
・Bさん 32歳 女性
・地方の文系4年制大卒
・前職:大手電機メーカーの営業、入社10年間ずっと東京本社勤務
・転職先:出身県の職員(地方公務員)

【転職理由】仕事は大好きだけど、彼との結婚を考えると…

Bさんは出身県にある文系大学を卒業後、大手電機メーカーに新卒採用で入社しました。配属されたのは、東京本社での営業職。就職に伴い東京に引っ越し、10年が経過していました。

仕事の内容に不満はなく、忙しくも充実した毎日を送っていました。それでも今回転職を決意した最大の動機は、思い描くライフプランと現状のキャリアが一致しなくなってきたことでした。

Bさんには、学生時代からお付き合いしている彼がいましたが、社会人になってからはずっと遠距離恋愛。今のままだと彼と結婚して一緒に住むことは現実的ではないと分かっていながらも、お互い今の仕事にやりがいを感じていたので、ひとまず現状維持の状態でした。

そこに一石を投じたのが、彼からのプロポーズ。彼が東京に引っ越すか、自分が地元に帰るかの話し合いが持たれました。将来的に子育てをするなら地元で、という2人の意見が一致したため、Bさんは転職活動を開始したのでした。

晴れて公務員に転職!給料、福利厚生面での変化は?

転職先を調べたものの、高待遇な職種は転勤を伴うことが多く断念。出身県に定住しながら、地元に密着した仕事をしたい……。Bさんは、県職員の採用試験を受けることを決意します。

独学でなんとか1次試験を突破。2次・3次試験は得意のプレゼンテーションだったので、確かな手応えを感じていました。結果は見事、合格。年度が変わるタイミングで引っ越しも済ませ、晴れて出身県で新生活をスタートさせました。

転職後の気になる給料は、残念ながらダウン前職では営業職として基本給に成果報酬がプラスされていましたが、転職後は基本給プラス諸手当のみとなりました。さらに転職後は人件費も厳密に予算管理されていたので、月々の残業代は微々たるもの。このことも手取りの給料が減った一因でした。

給料が減ることはある程度想定内でしたが、転職前の方が好条件だった点が他にも。前職ではスポーツジムやテーマパークなど取引先企業からの優待や、会社独自のクレジットカードが持てる特典などがありましたが、転職後はそんな特典も激減。民間企業ではないので当然と言えばそうですが、給料以外でも失ったものは予想外に大きいようでした。

転職後の仕事のやりがいは?将来の展望は?

前職では、電機製品やシステム導入のプレゼンをメイン業務としていたBさん。10年間の在職期間中には後輩の指導役を任されることも多々あり、若手の相談に乗ることも少なくありませんでした。

転職後、配属されたのは人権男女共同参画課。プレゼンテーション能力の高さや、人材育成の実績が買われての配属でした。初めての分野で戸惑うことも多々ありましたが、人を育てるためにプロジェクトを立ち上げたり、講演会を企画したりと、やりがいは確かに感じていました

東京で10年間働いた経験を持つBさんは、地方都市が女性活躍を推進していく上で良きロールモデルとして、課内でも注目される存在でした。そのことでも、自身の存在意義を見出し、モチベーションを上げられたとBさんは語ります。

同じ部署内には、産休・育休を取得後に時短勤務で復帰している先輩も大勢いました。前職でも産休・育休・時短勤務制度は整っていたものの、営業職として復帰する女性社員はほぼゼロ

営業職は好きだったものの、子育てとの両立は厳しいという現実も感じていたので、今回の配属は将来的な展望を考えた上でも満足のいくものでした。

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金谷 ひつじ

フルタイムワーママから、ライターに転向。買い物前にSNSで情報収集するのが趣味。 家事も育児も仕事も趣味も、まだまだ欲張りたい2児のママライターです。

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