豪雨から激甚災害指定へ 保険でどこまで補償されるのか?

保険

⑤水災

  • 台風による河川の増水で家が流されてしまった
  • 集中豪雨による土砂崩れで、家の中に土砂が流れ込んでしまった
  • ゲリラ豪雨でマンホールの排水が追いつかず床上浸水してしまった

⑥地震(地震保険で補償)

  • 地震・噴火が原因の火災で建物が燃えてしまった
  • 地震により建物が倒れてしまった
  • 地震が原因の津波により建物が流されてしまった
  • 地震により家の中の家財が壊れてしまった

こうしてみると、火災のために考えて加入しようと思う火災保険や家財保険は、自然災害時の被害をカバーするにも役立つことがわかります。
また、⑥の補償は地震保険に加入していないと受けることはできません。地震による火災は、火災保険では補償されないことに注意しましょう。

加入のしかたで補償範囲と保障のされ方が変わる

保険会社が補償を準備していても、加入する際にどう補償内容を選択するかによって補償されるかどうかが変わります。
上記の①から⑥も補償に含んだり、特約を付帯したりしないと補償されません。

地震保険に加入していなければ、地震による損害は補償されないということになります。地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで申し込む必要があります。
また、補償の対象に門扉や車庫、物置が含まれていなければ、実際に被害を受けても保険が出ないことがあるので、補償内容はしっかり選びたいですね。

さらに、火災保険で補償されるものか家財保険で補償されるものかの判断が難しいこともあります。
例えば、エアコンは持ち家では火災保険に含まれるけど、賃貸だと家財保険に含まれるため、安易に判断ができないのです。そうなると、火災保険で出ると思い込んでいたものが家財保険の対象だったという場合、火災保険にしか加入していないと保険金が出ないということになります。

共済の場合は、自然災害は特約のこともあるため自然災害を含む補償かどうか確認が必要です。

また、被害額を補償するのではなく損害額の5%などというお見舞金程度しか補償しないということもあるため細かいチェックが必要になります。

まとめ

これだけ自然災害の多いご時世、火災リスクより自然災害リスクの方が大きいと感じる人も多いのではないでしょうか?
今や、火災保険や家財保険は火災のためだけの保険ではなく、さまざまな災害から住まいや財産を守るための保険と考える必要があります。保険料の安さも重要ですが、補償の範囲にもしっかり目を向けることが必要です。

廣木 智代

ファイナンシャルプランナー(CFP) 結婚後、家業のスナックで手伝いをしていたが母の引退と共に廃業。家計の苦しさを埋めるための我が家の保険の見直しをきっかけ...

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