ロボアド投資のメリットと注意点 向いているのはこんな人

マネーケア

「投資は全部プロに任せたい!」そんな願いを叶えてくれるサービスとして、近年話題のロボアドバイザー(ロボアド)。特に20代〜30代の、比較的若い方の支持を集めているといわれています。
今回は、ロボアドを使った投資のメリットと注意点を総ざらい。どんな人に向いているのかを検討します。

自動的に投資が進む「ロボアド投資」

ロボアドは、年齢、資産状況、どのような投資を望むかなど簡単な質問に答えるだけで、自分に合った商品の組み合わせ(ポートフォリオ)を提案してくれるサービスです。

中でも、投資一任型と呼ばれるロボアドを利用すると、提案されたポートフォリオにのっとって、ロボアドがあなたの代わりに自動で投資したり、メンテナンスしたりしてくれます。あなたがゴーサインを出せば、あとは自動的にロボアド投資が進むというわけです。

ロボアド投資 3つのメリットと2つの注意点

そんなロボアド投資には、大きくわけて3つのメリットと2つの注意点があります。ここでまとめてご紹介します。

ロボアド投資のメリット1:金融のプロの力を投資に生かせる

ロボアドのプログラムには、金融のプロたちの理論や研究成果が詰め込まれています。難しいことはわからなくても、ロボアドを利用するだけでその考え方を生かした投資ができます。

ロボアド投資のメリット2:時間が大幅に短縮できる

通常、自分で投資する場合には、投資先を選び、注文し、値動きを確認し、メンテナンスし……と、何かと手間がかかります。この点、ロボアドならすべて自動でやってくれますので、投資にかかる時間を大幅に短縮できます。

ロボアド投資のメリット3:感情に左右されない

自分で投資をすると「まだ値上がりするかも?」「もう値上がりしないのでは?」などと感情を挟んでしまうことがあります。しかし、これは失敗する投資の考え方。投資はルールにしたがって淡々としたほうがいいのです。ロボアド投資なら、そうした感情を挟むことなく、ブレのない投資ができます。

ロボアド投資のデメリット1:毎年かかる手数料が高い

ロボアドで毎年かかる手数料は、預けているお金の1%程度。一方、低コストのインデックス型投資信託であれば、持っている間にかかる手数料(信託報酬)は年0.1%〜0.3%ですから、ロボアドのほうが割高です。
1%未満の違いなんて大したことない……と思ってはいけません。長い目で見ると、0.5%程度の差が数十万円の差になることもあるからです。

ロボアド投資のデメリット2:NISAなどの非課税制度が使えない

投資で得た利益には、約20%の税金がかかります。
投資信託の場合、NISA(少額投資非課税制度)やつみたてNISA(積立NISA)といった制度を使うとこの税金を非課税にできます。しかし、ロボアドではこれらの制度を使うことができません。

結論:ロボアド投資に向いている人は?

以上のメリットを考慮すると、ロボアド投資に向いているのは、これまで投資をしたことがなく、自分で投資先を選ぶ自信がない人や、投資に振り向ける時間がまったくない忙しい人などではないかと考えられます。

ロボアド投資は、投資の入り口としては選択肢のひとつに入るとは思いますが、手数料の高さはやっぱりネックです。ロボアドで投資のイメージをつかんだら、次のステップとして信託報酬の安い投資信託に進むことをおすすめします。

あわせて読みたい
お金のプロが辛口採点!ロボアドvs投資信託、どっちが得?
ロボアドを選ぶ基準は? FPが独断で選ぶロボアド3選
資産運用もAIの時代!資産運用が苦手な方でも大丈夫?

頼藤 太希

(株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント 中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。...

プロフィール

関連記事一覧